本論文では,シリコン CMOSFET などの微細デバイス断面における 2 次元キャリア分布を高精度に評価する手法として、走査型拡がり抵抗顕微鏡(SSRM)を高真空中で用いるアプローチが提案されています。
高真空環境とダイヤモンドコート導電プローブを組み合わせることで,1 nm クラスの空間分解能と、10¹⁵~10²⁰ cm⁻³ にわたる広いダイナミックレンジを両立した 2D プロファイリングを実現している点が特徴です。
概要
高真空中 SSRM により、微細 Si デバイス断面の 2 次元キャリア分布を高空間分解能かつ広ダイナミックレンジで可視化する評価手法が示されています。
SSRMによるSiデバイス2Dキャリア分布評価のポイント
論文中では、SSRM の測定原理や回路構成、断面試料作製プロセス、測定条件の最適化手順が、実際のスケールド CMOSFET の断面評価例とともに解説されています。
主なポイントは次の通りです。
- 高真空中 SSRM により,極浅 pn 接合や Halo ドーピングを 1 nm クラスの空間分解能で可視化可能であること
- NiSi/poly-Si/ソース・ドレイン/SDE/Halo 領域を明瞭に分離した 2D キャリア分布像と、TCAD シミュレーション結果との良好な一致が示されていること
- プローブ摩耗や試料ダメージ,プローブ抵抗の影響,標準試料設計など、再現性と定量性を高めるために考慮すべき技術課題が整理されていること
ご相談事項
極浅接合や Halo プロファイル、故障解析における局所キャリア分布の可視化などに関する評価ニーズがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
論文情報
- 論文タイトル
- 1 nm 高分解能走査型拡がり抵抗顕微鏡を用いた Si デバイスにおける 2 次元キャリア分布計測およびその課題
- 著者
- 張 利
- 掲載誌
- Journal of Surface Analysis, Vol.21, No.2, pp.56–62 (2014)
- 発行元
- 日本表面科学会 表面分析部会
- 論文本文(PDF)
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